皆さんの中に、加工食品を一切食べたことがないという方はいますか?

私たちの周りには、ファーストフード、レトルト食品、インスタント食品などたくさんの加工食品が溢れています。特に日本の加工食品はクオリティーが高く、美味しいものばかりですよね。
最近では、コロナの影響で在宅勤務が増え、ファーストフードやインスタント食品で食事を済ませる方も多くなりました。

このように多くの人に親しまれている加工食品ですが、実は、健康を害し、ダイエットに悪影響を与えてしまう食べ物なのです。今回は、加工食品について徹底解説し、加工食品がダイエットに向かない本当の理由についてご説明します。

食欲が増す

加工食品がダイエットに向かない1つ目の理由は、加工食品を摂取することにより、食欲が増してしまうことです。加工食品を食べたのに、なぜかすぐにお腹が空いてしまうという経験をされたことがある方も多いのではないのでしょうか。ここでは、加工食品が食欲を増してしまうメカニズム、そして加工食品を食べると太りやすくなってしまう理由についてご紹介します。

血糖値の急激な変動が空腹感を引き起こす

まずは食事と血糖値の関係、そして加工食品の問題点についてご説明します。

口から入った食べ物(糖質)は、消化管を通る時に分解され、小腸で吸収されます。吸収された糖質は肝臓に運ばれた後、血液を通して全身の細胞に運ばれてエネルギーとして使われます。この時の血液中の糖質濃度を「血糖値」といいます。そして、この時、血液中の糖質を全身の細胞に誘導しているのが「インスリン」です。インスリンのはたらきにより、血液中の糖質が全身の各細胞に行き届けられた結果、血糖値が下がります。それと同時に満腹中枢が刺激され満腹を感じます。

加工食品は、製造コストを抑えたり、消費期限を伸ばすために様々な添加物が使用されています。こういった添加物が血糖値を一気に上げてしまうことがわかっています。食事をすることで血糖値が上がるのは自然なことですが、加工食品の摂取により一気に血糖値が上がってしまうということが問題なのです。

加工食品のような血糖値を一気に上げる食品を摂取すると、普通の食事の場合よりインスリンが大量に分泌され、急激に血糖値を下げてしまいます。この血糖値の大きな変動は強い空腹感を生みます。本来空腹ではないはずなのに、脳の指令で空腹感を感じてしまうのです。

それだけではありません。インスリンには使いきれなかった糖を脂肪に変えて蓄えるはたらきがあるため、インスリンが大量に分泌されることで、脂肪を蓄えやすくなってしまうのです。

同じ摂取カロリーでも加工食品は太る

同じカロリー量を摂取した場合でも、加工食品を摂取した方が未加工食品を摂取した場合に比べ、体重が増えることが実証されています。

これは、加工食品を摂取すると、食欲増進ホルモンである「グレリン」が増加するためです。そのため、食事を摂取しても満腹感を感じづらく、食事のあとすぐに空腹感を感じてしまうのです。このことから、食事量が増えカロリーを余分に取りやすくなり、結果として肥満につながるのです。

また、加工食品のもつ感覚的特性(あまり噛む必要がなく、飲み込みやすい柔らかい食品が多い)のせいで、食事摂取量が増えることもわかっています。確かに、よく噛まないと飲み込めないリンゴや、人参などの自然食材は少量で満腹感があるのに比べ、ケーキやカップ麺などはあまり噛まずに早食いしてしまい、気づかぬうちに量を食べてしまっていた、なんてこともありますよね。

太るとなかなか痩せられない

食事を終え、血糖値が安定すると、食欲を抑制するホルモン「レプチン」が分泌されます。レプチンは「もうお腹いっぱいだから、食べなくていいよ」と私たちにはたらきかけるのですが、肥満に陥ると、レプチンのはたらきが鈍くなることがわかっています。そのため、満腹感をかんじづらく、「太っている人は、より太る」という悪循環が起こってしまうのです。これでは痩せるのが難しいということは容易に想像できますよね。

必要な栄養素が足りない

加工食品がダイエットに向かない2つ目の理由は、加工食品はカロリーだけが高く、必要な栄養素が含まれていないことです。その原因は、加工食品の製造過程にあります。安くて、美味しく、手軽に食べられる加工食品ですが、実は製造過程で私たちに必要な栄養素が失われてしまっているのです。ここでは、加工食品の製造過程でどのような栄養素が失われてしまっているのかについてご説明します。

ミネラルの欠乏

五大栄養素の中でも特に私たちの体になくてはならない「ミネラル」ですが、加工食品にはこのミネラルが欠乏しています。仮に1日の食事をすべてコンビニ食で済ませた場合、必須ミネラル(カルシウム、マグネシウム、鉄、亜鉛、銅)を皆さんが取るべき量摂取することができないのです。

なぜ加工食品にミネラルが不足しているのかというと、製造過程で純水(H2O)が使用されているためです。食品の加工には、不純物の混入や食中毒を避けるために純水が使われます。「純水」とは、不純物を一切含まない、純度の高い水のことです。生物実験や化学実験でも使われます。日本の水は軟水のため、水道水にもカルシウム、鉄、マグネシウムなどのミネラルが微量に含まれていますが、この水を使わずに純水で調理しているので、加工の際に使用している水からミネラルを得ることはできません。また、ミネラルは水に溶ける性質があるため、水を使って調理する(茹でる、など)ことにより、食材の中に含まれていたミネラルも溶け出してしまいます。

また、水だけでなく、製造過程の油にも注意しなければなりません。加工食品に使われる油もミネラルを低下させる原因となります。食品に使われる油のほとんどが、トウモロコシ、ゴマなど植物の種を絞ってつくられます。これらの植物はもともとミネラルが豊富なのですが、ミネラルが残っていると、変色が早く、すぐに油を取り替えなければなりません。そのため、加工食品を製造する際にはミネラルを削ぎ落とし、純水と同様に純度の高い油を使用して調理しているのです。つまり、加工食品はカロリーだけが残った状態で必要な栄養素が抜け落ちてしまっている食品と言えます。

PH調整剤がミネラルの吸収を阻害

先ほど、加工食品の製造過程でミネラルが不足してしまうことをお伝えしました。しかし、加工食品には、製造過程におけるミネラルの不足だけでなく、摂取したミネラルの吸収を阻害するはたらきもあるのです。

加工食品に含まれる、「PH調整剤」がその役割を担います。コンビニのおにぎりやお弁当、カップ麺などに含まれているこのPH調整剤の代表的なものに、リン酸やリン酸化合物があります。これは食品を酸性にするために用いられます。

通常作った料理をそのままにしておくと、雑菌が繁殖し腐ってしまいます。しかし、リン酸を使って雑菌が繁殖しにくい環境(酸性)に調整することで、雑菌の繁殖を防ぐことができます。加工食品は、作ってから数時間から数ヶ月まで日持ちさせなければいけないため、雑菌の繁殖を抑える必要があるのです。

このリン酸は、カルシウムやマグネシウム、鉄などのミネラルの吸収を阻害してしまうのです。リン酸はお菓子にも含まれているので、成長期の子どもにお菓子を与える際には注意が必要です。

食べたものが体になる

これまで加工食品がダイエットに向かない理由をお伝えしました。手軽で美味しい加工食品ですが、ダイエットの効果を阻害してしまったり、健康に悪影響を与えてしまうということをお分かりいただけたかと思います。きれいに痩せて、健康な体を手に入れるために、本記事を参考に、なるべく加工食品の摂取を抑えるようにしてみてくださいね。みなさまのダイエットが成功することを応援しています。