「最近、太り気味なんだよね」「私も最近食べ過ぎちゃって」などという発言をよく耳にするように、太ることを気にしている方はこの世にたくさんいらっしゃいます。歳を重ねるにつれて代謝が落ち、太りやすくなっていくので、久しぶりに同窓会に行くと、ひと回り大きくなった同級生を見て切なくなることも多々あることでしょう。

このように肥満になることへの恐怖感は多くの方が抱えていると思います。しかし、なんとなくイメージが悪いというだけで、肥満になることの本当の怖さについて理解している方は少ないと思います。本記事では、多くの方が知らない、肥満が怖い本当の理由についてご説明します。

肥満はなぜ問題なのか

肥満の人の体内ではどんなことが起こっているのでしょうか。ただ脂肪がついているだけで、体内のはたらきは標準体型の人と変わらないと思う方もいらっしゃるかもしれませんが、そんなことはありません。肥満の人の体内では、実は大変なことが起こっているのです。

肥満は内臓脂肪が慢性的に炎症している状態

太った人の内臓脂肪では炎症が起き、それをきっかけに体中で炎症を引き起こしています。「炎症」は体の中の火事だと捉えてください。この内臓脂肪の火事をきっかけに、体の至る所でまた新たな炎症(火事)が起こります。その結果、病気にかかりやすくなり、死に近づくのです。

免疫システムの暴走

内臓脂肪の炎症が体中に広がってしまう理由は、免疫システムの暴走にあります。内臓脂肪は、肝臓や腸といった臓器の周りにこびりつく体脂肪のことですが、体の中の内臓脂肪は人体にとって「異物」として認識されます。そのため、内臓脂肪が増えると、細菌やウイルスが侵入しているわけではないのに、免疫システムが働いてしまうのです。免疫システムが働くと、免疫細胞が戦闘モードに入り、通常異物を攻撃するために持っている活性酸素を使って体内の組織を攻撃してしまいます。最悪の場合臓器の機能障害を引き起こし、その結果、動脈硬化や脳梗塞、アルツハイマーやがんなどを引き起こしてしまうのです。

症状に気づけない

また、肥満の恐ろしい点は、体内ではこのような炎症が起こっているにも関わらず、体調不良の明確な自覚症状がなく、「なんとなく体がだるい」「疲れている」など、わずかな不調として認識されてしまうという点です。分かりやすく症状が出れば、早めに病院にかかることができますが、肥満の方は体内の不調に気づけず、深刻な状態になるまで放置してしまう危険性があります。

肥満と新型コロナウイルス

肥満状態の人が新型コロナウイルスに感染すると、重症化しやすいということが分かっています。世界肥満連合(World Obesity Federation)によると、米国でコロナ感染により入院している患者のうち、約50%が肥満を患っており、人工呼吸器をつけるほど重症化したケースと死亡に至ったケースでは、78%の患者が肥満を患っていたとのことです。

肥満を解消するためには

本記事では、なぜ肥満が恐ろしいのかについてご説明しました。この状態を解決するためには、残念ながら体重を落とす以外に方法はありません。まずは食生活を見直しましょう。そして可能であれば、パーソナルジムのような専門家に依頼することをおすすめします。

一度肥満になってしまうと、痩せるのは簡単なことではありません。いままでの生活を根本から見直す必要があり、自己を律して努力する必要があります。また、時間もかかります。自分ひとりの力でいままでの生活を変えて、継続してダイエットを続けていくことはとても大変です。

しかし、本記事でご紹介したように、肥満になると病気になるリスクが高まり端的に言うと早死にしやすくなります。世界保健機構(WHO)が定めた基準によると、BMIの数値が25以上を肥満であり、これに加えて、いわゆるメタボリックシンドローム(男性で腹囲85cm以上、女性で90cm以上)の方は、リンゴ型肥満と呼ばれる内臓脂肪型肥満の可能性が高く、注意が必要です。当てはまる方はぜひ、ダイエットを検討してみてくださいね。